プッチーニ マラソン コンサート

ジャコモ・プッチーニの女性たち」昨日行ったコンサートは趣向を凝らしたよいステージだった。九段のイタリア文化会館の小ぶりの会場はイタリア好き、イタリア人好き、イタリア語好き、オペラ好きの人たちで一杯だった。トッレ・デル・ラーゴのステージをそのまま持ってきての公演だった。老いたプッチーニが彼の音楽人生を語り彼が生み出したオペラのヒロインを語る。プッチーニ役は岡村喬生。味があって好演だった。イタリアでの公演はこの役をドミンゴが務めたという。7人の男女歌手が初期から後期までの作品中の名曲を、プッチーニ役の語りを挟んで歌う。アンコールを入れてなんと20曲が歌われた。興味深かったのは女性歌手が身につけていた衣装が各作品の初演時に使用されたもののコピーだということ。蝶々さんの着物は日本に来たこともない人が考えたのだろう、不思議な雰囲気の着物だった。伴奏はピアノではなく、プッチーニ財団管弦楽アンサンブルだったから歌は勿論とても迫力あるステージだった。最後の「ネッスン ドルマ」はステージに帰ってきた全員の歌手で大いに盛り上がった。どこか内々のあたたかさを感じるコンサートでもあった。