修理出来たトランク

3年前の東欧旅行の時購入した鞄は最初から開けにくく鍵の具合が悪かった。急いで購入したので鍵のチェックが甘かったと悔いていた。久々に海外へ出るのにまた買うのは馬鹿馬鹿しいとK子に借りようかと思った。しかし夫は一回しか使用していない上最初から問題があったのだから購入した店に修理を頼めばいいと主張。わたしは「面倒だわ。K子にかりるから、、、」と最初から諦めていた。何しろ3年前の購入でレシートがあるわけでもない。とにかく夫に促されて品物を持って店に出向いた。対応した女性従業員は3年前にはじめから調子が悪かったと言っても証拠がないし,修理にいくらかかるか品物を工場へ持ち込む費用も、修理そのものの費用も客持ちだと言って取り合わない。ここでわたしは諦めた。しかし夫は従業員と何度かのやり取りをしたのち、『分かりました。では持って帰ります。しかし本当の大阪商人はもっとお客を大切にするものです。』と一言。どうしてあんなことを言ったの,と聞くと店の女性の言っていることとやっていることに矛盾があってこれはおかしいと思ったからという返事。夫の直感の正しさを証明するようなことが翌日起きた。上司という人から電話。無料で直しますというのだ。そして今日鍵を交換してまた使用出来るようになったわたしの鞄が帰って来た。女性従業員は保身に走って危うく店の名を汚すところだった。それにひきかえ上司は店の名を救ったと言えるわねえと諦めの早いたちも忘れてわたしは夫に言った。