話は尽きることなく

Uさんと会うのは3年ぶり。久しぶりの日本でどこも不案内だから「有名な」ハチ公の前でというUさんの希望で渋谷まで出かけた。どんなに人がたくさんいてもわたしたちはすぐお互いを見つけられる。でも今回はお互いに相手が年を重ねたことを一目で認めざるを得なかったのではないか。しかし話し始めれば27、8年前の自分たちに一気に帰れる。時折訪問し合ってお茶を飲みたわいのないおしゃべりをする、あるときはジュラの山に続く野に柔らかいタンポポの若葉を求めゆで卵とともに春のほろ苦いサラダを作ったり、裏のプール兼スケート場で子供を遊ばせたりしたあの頃。懐かしくそんな思い出を挟みつつ現在の生活を語り合った。彼女にとってこの数年は大病を経験するという大変なときでもあったようだ。しかしその心配をみじんも見せず根っからの明るさを醸し出す彼女にエールを送りたい。
帰宅して急にウエールズに電話したくなった。例のスカイプを使った。エジプトにかけた時よりずっと音声事情もよくRの「ハロー!」という明るい年齢を感じさせない第一声にジュネーブの思い出がさらに鮮明に蘇った。10分ほどR夫妻と話す。そしてたったの28円!