我が愛猫タラ

早起きして夢中で読書していると我が愛猫で美猫、タラにひっかれてしまった。朝ご飯の時間なのにえさをくれないので請求したのだ。今13か14歳の年寄り猫だ。年々謙虚さを失って来たように思う。以前なら食事が出るまでじっとわたしを見て石のように座り続けていたが今は違う。我慢しない。手を伸ばしてひっかくのだ。
13年ほど前仕事で通る街角で何度か見かけた小さい野良猫をN子が家に連れて来た。我が家に来ても野良猫だったタラは「ニャー」とも鳴かない。それから人とは決して寝ない。人間を信じていない様子だった。
彼女が初めて鳴いたのは我が家に来て一年位してからだった。やっとこの家を自分の家と納得して、そこに住む人間どもを一緒にやって行く相棒と認め、わたしを甘える相手と思った時だったのだろう。そして今、13年も一緒だともう互いにいなくてはならない存在である。
蒸し暑い日だった。講座の教室は冷房がきいて心地よかった。しかし心地よいのはずっと喋っているわたしだけ。座って聞いている人にとっては寒かったようだ。相手は大勢。これからはこちらに着るものの工夫の必要がありそうだ。