犬も歩けば美しい物に会える

蒸し暑い日だったがわたしは今日も元気。朝のレッスンを終えて恵比寿ガーデンプレイスの映画館に入る。“B comme Bejart"   バレーの振付家モーリス ベジャールのドキュメンタリ映画だ。70歳半ばを過ぎた「老」振付家の瑞々しい創作意欲を見た思いがした。彼の心の中に生まれたものが一つの作品となって世に問われるまでのプロセスに興味が尽きなかった。娘達に勧めよう。
ところで最近映画の解説パンフレットがどんどん豪華になってしまった。今日は800円。もうこれはパンフレットでなく、本。本は本で買うから、パンフレットはパンフレットらしく謙虚な方がいいと思うのはわたしだけだろうか。
銀座に回って山野楽器でしばしCDを眺めた。今日は買わなかった。東京駅まで歩く途中プランタンの前を通った。美しい時代衣装が並んでいたのでちょっと入ってみる。あのジェラール フィリップ主演の懐かしい「花咲ける騎士道」が又映画化されたそうだ。展示されていたのは主演の俳優達が着用した本物の衣装だった。1着1着素晴らしい手仕事が施された衣装に感嘆。どこの国にも素晴らしい手仕事は残っているものなのだと衣装にみいってしまった。豪華な衣装の中で一枚だけ田舎風の女性の衣装があった。これも手仕事は素晴らしい。わたしはこれが好きになった。
ああ、都会はやはりいい。犬も歩けば美しい刺激的なものに会えるから。