今宵はオペラを楽しもう

アルバレスを聴いた。新国立劇場の「ルチア」。CDのみで聴いていたアルバレスだが「百聞は一見にしかず」と言う通り生で聴くそして見るその存在はインパクトがあった。ルチアのM.デヴィーアは狂乱の場を歌い切った。エンリーコもライモンドもそして中鉢さんのアルトウーロもよかった。アルバレスは大きな体なのに舞台の上をよく大胆に動き回っていた。なかなかの芸達者だ。情感のこもった優美なルチアとの二重唱も怒りのアリアも息をしないで(そんな感じで)聴いていた。
舞台美術はストーリーに忠実でオペラ初心者のわたしには場面を理解し易かった。また演出も素晴らしかった。ルチアが倒れ婚礼に集っていた人々が駆け寄る場面は目に焼き付く。群衆の扱いが効果的だった。
仕事の忙しさを理由に生のオペラを見ることがなかった。昔々観たイタリアオペラ以来だ。これからはきっと劇場に足を運ぶだろう。来年は我が愛するリチートラも日本で「イル トロヴァトーレ」を歌うことだし。