ルバーブ

仕事から帰って夫とカルフールへ行った。買ったものは娘達が欲しがっていたルバーブのジャム、シードル、プラムのワイン煮用の安い赤ワインそれからグリュイエール チーズ。店開店当時に比べ品揃えは増えたようである。しかし余り売れないフランスらしい瓶詰や缶詰で置かなくなったものもあるようだ。我が家族お気に入りのルバーブジャムは当時衝撃的に安かったのだが今は高い。理由は何か。
「ヨーロッパの春はルバーブとともにやってくる。」(筆者を忘れたが)というエッセイの一節とともにわたしは自分の失敗を思い出す。
ジュネーブに移り住んだ春先、八百屋の店先でこの野菜を見つけたわたし。なけなしのカツオだしをとって薄味に煮てテーブルに出したのだ。子供のくせに蕗の煮物が好きなK子が一番に箸をつけて吐き出した。
ルバーブがお菓子の材料で砂糖をたっぷり入れて煮るものだと知ったのは翌日のこと。煮ると色も悪くなるがこの野菜が持つ酸味と砂糖がマッチしておいしいジャムになる、タルトになる。
帰宅後娘達にメールを書いた。「ルバーブジャム入荷。お出で乞う」と。忙しい娘達がルバーブジャム1瓶でおびき寄せられるとは思わないが。