M子から第1信

砂の国へ行ったM子から長い第1信が来た。元気にしかし1週間が慌ただしく過ぎた様子が伝わって来た。イスラムの世界は初めてだしこの1年健康と安全を考えて過ごしてほしい。彼女がどの時点から人生をこのように歩み始めたかを思った。私たちは毎日小さな小さな曲がり角を曲がりながら人生を歩いている。曲がり角を大した自覚もなく曲がるのだがその角が後になって大きな転機であった事に気付くことがある。彼女の場合も多分そんなことなのかも知れないが。
昨日K子が持って来たガレット デ ロワでお茶にした。フェーブは私に当たらずなんといつも王様の夫の一切れから出て来た。これでは意味がない。K子が入れたフェーブは肉に食らいつく犬の形だった。パイ皮は一日経った今日もぱりぱり。中のアーモンドクリームは抑えられた品のある甘みがいい。