鑑真和上に会う

朝の寒さに比べ日中は過ごし易かった。仕事のあとM代と一緒に行けなかった上野の唐招提寺展に行った。評判通り集客力の高い展覧会だ。唐招提寺の仏像群は迫力がある。しかしもの凄い数の拝観客でもみくちゃで自らのうちにわき上がるかもしれない宗教的高揚を感じる間もなく押し出された。次の鑑真座像拝観にはその前に少しの休養が必要だった。座像にたどり着くまでのディスプレイが良かった。御影堂の中に入って目に入るであろう東山魁夷のふすま絵を丁寧に辿って行くといつの間にかお像の前へという感じに。和上の座像は思ったより小さいが強い力で私たちを引き寄せるように思った。困難を乗り越えて日本へ戒律を伝えた高層の表情には穏やかのものしかなかった。座像を取り巻く東山魁夷のふすま絵がまた素晴らしい。彼はこれを描くため座像と向き合い日本のあらゆるところをスケッチして歩き更に中国まで足を伸ばしたと説明があった。
上野のお山の桜はもうちらほら。遠目で見る枝は少しピンク色に霞んでいて着々と開花の準備をしているようだ。
歩き続けること合わせて6キロ以上はあったろう。帰宅すると痛い足が更に棒のようになって痛む。夫曰く「自業自得!」自分の今の有り様とやりたい事の関係がアンバランスのようだ。