ミモザとポピーの花束

粗末にすなと母上の仰せたまいしこの人形
   着物を着せて帯締めて箱の御殿に座らせん
着物は緑帯は赤模様は松にこぼれ梅
   泣くなよ泣くなお休みの日には花見に連れ行かん
暴れるねずみじゃれる猫人形の家を壊すなよ
   学校終えて帰るまで待てよ我が身をおとなしく
こんな歌を思い出した。歌の好きな母がおひな様の季節に良く歌っていた。歌詞はもっと長かったような気もするがここまでしか覚えていない。明治から大正にかけての子供の歌ではないか。メロディも母の歌い方が間違っていなければ同じように歌える。今日は桃の節句、窓辺のしだれ桃がきれいだ。わきに小さな大内塗りのおひな様を飾った。
夫が房総の小さい温泉へ行くというので痛い足を引きずって付いて行く。車の中ではずっと「ルチア」を聴いていた。最近運転中の夫の鼻歌に変化が起きた。「オーブレネリあなたのおうちはどこ」1曲だったのがこの頃はナブッコの合唱だったりリゴレットのアリアだったり。いつも私の鼻歌をきかされているからか。
道の駅でわたしの大好きな早春の花ミモザを見つけた。黄色の房状に咲くこの花が何よりも好き。近くの公園の大木の咲き具合を確かめるのが今月下旬の楽しみだ。ミモザの大束と色とりどりのポピーの束を買って帰る。