病床の友を思って

朝U市のMから久しぶりの電話があった。しかしその内容は悲しいものだった。私たちの共通の古い友、Wの病気が重く回復の見込みがない、それどころかもう数週間しか長らえないのだという。彼女にもこれは昨日受け取ったばかりの連絡だった。ドイツ人のM、エジプト人のS、アメリカ人のW、日本人のマサ子さんとわたしの仲間は勉強も遊びもいつも一緒だった。子育ての悩みもカルチャーショックの経験なども色々話し合った仲間だった。美味しいものを食べに街に繰り出したり,映画も一緒に観た。東京湾クルーズも楽しんだ。Wはその後住まいをグアムに移して元気だと思っていた。行ったり来たりのご主人からは毎年年賀状も届いていたから。仲間の中で一番若かったW。話すのも書くのもとても知的で黒目の美しい人だった。フラダンスを踊る時の美しい衣装の姿が目に浮かぶ。それが今重い病床に伏しているとは、、、思いたくない。Mはいま私たちに何が出来る?と沈んだ声で言った。