「ひったくり」「追い剥ぎ」

神戸の義姉から暑中見舞いの品物が届いた。久しぶりに電話してみた。「お元気そうね」と言えば「まあまあよ」と応える声はいつもの通りよく響く力強さがある。しかし年々体重が増加してこれが悩みのようだ。主治医はいつもウオーキングを勧めるという。ウオーキングの効能は知っているけれど出来ない、というのが彼女の言い分だ。理由は早朝は六甲山からイノシシが下りて来るし、日が暮れれば追い剥ぎが出るからだそうだ。オイハギ?今風に言えばひったくりのことか。私は歴史を感じさせるこの言葉を久しぶりに聞いて大いに気に入った。義姉の年齢を考えるとなるほど、こんな単語もまだ健在なのだろう。それとも関西では普通に使われているのだろうか。今のオイハギには身ぐるみ剥がれることはないけれど命を持っていかれることもあるから更に危険である。