粘り勝ち

愛猫タラの耳の中の病気は少しも良くならない。かゆいのかうっとうしいのか後ろ足で激しくひっかく。時には傷から流れでた血液が耳の近くの毛を固まらせてしまったり結構痛々しい。ずっとドクターから点耳薬と飲み薬をを処方してもらって使っているがなかなか上手に飲ませたりつけたりすることができない。今度は飲み薬を粉末に変えて食べ物に混ぜることにした。お腹が空き切るまでえさをやらないでしかもほんの少しのえさに薬を混ぜる。えさをちょうだいとすり寄っていたタラに薬入りえさをやると一寸においを嗅いだだけでわたしを恨めしそうに見る。そして自分のねぐらに戻る。何度かこんなことを繰り返して結局は空腹に絶えかねてまずい薬入りのえさを食べることにしたらしい。何度も他のえさが欲しいよとわたしを見る彼女に決心が揺らいだけれど結局はわたしの粘り勝ち。