やっぱり天地はひっくりかえったのだ

都心の仕事のあとHさんと会う。遊びで彼女と会うのは今年2回目。本当はも一人Aさんが加わるはずだった。3人で年2回そのときどきの楽しい事をして来たこの数年だ。Aさんは闘病中。早い再起を祈りたいものだ。
都美術館のプーシキン美術館展は予想通りとても込んでいた。内容のたいへん濃い価値ある特別展だった。毎日、新聞に載る出品紹介の記事を読んで来たから本物に会える期待に心膨らませて行った次第。ルノワールゴーギャン、モネ、マティスピカソまで素晴らしい作品ばかりで疲れも忘れて楽しんだ。印象深い展覧会だったので何度も楽しみたく、表紙を金魚の絵が飾るカタログも買ってしまった。
上野の山を下りて昼食をとってのち我々は再び舞い戻って今度は文化会館の資料室に行ってオペラ「ルサルカ」のDVDを観た。ルネ フレミングのルサルカで2002年のライブ録画だ。演出が横たわるヴィオレッタにドル札が降り注ぐ演出をした人だからやっぱりステージは変わっていた。時間がなくなって「月に寄せる歌」まで観て残念ながら帰宅した。
暗くなった道を我が家に近付くと家の外回りの様子がいつもと違う。玄関側の生け垣が剪定してある様子。どうして、誰が?といぶかしく思いつつ部屋に入って夫に訊くと「僕がやった、いけないかね?」とごく自然な返事が返って来た。本当に天地がひっくり返った気分。だって生け垣の剪定などここに移転して来て最初の2年くらいやっただけ。あと23年間いつも私がやって来たのだから。一昨日の寝具の取り込みと言い、今日の剪定と言い何か夫の中で変化が起きたのかもしれない。