あの友この友

仕事を通して沢山の人と知り合う。知り合うだけでなくより心を割って話せる友人をその中から得ているのが現在のわたしだ。過去の自分を思い起こしてみると一生かかっても沢山友人が出来るタイプでもなかったしそれでいいとも思っていた。しかし人生を歩いて来るうちに変化した自分の姿に驚く。と同時に多くの友を持つことができたことを心から嬉しく思うのだ。知り合った人の中で友と呼べる人とはいい加減な付き合い方はしていないつもりだ。しかししばしば会うわけでなくインターネットを手段として話している。最近ぐーっと心が近付いたのがmeew。もう呼び捨てにしても怒らないだろう。話せば話すほど我々は前世で双子姉妹だったのではないかと思うほど似ている所がある。もっともあちらのほうが若くバイタリティーもあり、お利口でもあるが。兄弟姉妹のないわたしが天からいただいたのが「友人」という贈り物。
そんな知り合い方をした中にキアーラがいる。我々はお互い派手な話も行動もするわけでなく音楽を聴いてあれがいい、これがいいと喜び合う仲間だ。ちょっと訊きたいことがあって電話した時彼女が「今どんなことに関心を持っているか」と訊いて来た。「アンドレア ボチェッリよ」の一言で我々の交友関係が始まったのだ。我々二人の間ではボチェッリの暗号はAB。彼のファンサイトをワールドワイドに検索してはお互いに知ったことをメールでひけらかす間だ。わたしと違ってインターネットにプロ級の腕を持つ彼女はどこかで手に入れたABの動く映像を送って来たりする。(このごろわたしも負けていないが)そのキアーラが急病で入院。メールを書いても書いても返事がなくてどうしたか心配した。手術が成功して20日に及ぶ入院に耐えて元気になった。とても嬉しい。
庭の下野草がきれいに咲きそろった。これを見ると10年以上前からの仕事仲間、ノブ子さんを思う。愛らしい下野草が咲くと手紙を書きたくなる。電話をかけたくなる。しかし現在彼女は闘病中なのだ。お邪魔しないように心の中で回復を祈るばかりだ。