京都小旅行

小旅行から帰宅してやっと普通の日常が帰って来た。N子は3日間で行った所を時系列でまとめてメールして来た。パソコンに取り込んだ写真と付き合わせながら確認してみると、これはもう年寄りの観光旅行ではない。好奇心と食欲とを兼ね備えたずっと若い人たちの旅行である。この私がよくぞ付き合えたと半分びっくりしている。
お天気には恵まれた。紅葉狩りには少々暖かすぎて色付きも十分ではなかったけれど15年ぶりの京都は楽しかった。過去の数回の京都で行っていなかった光悦寺、高台寺、源光庵などに行けたことは嬉しいことである。ただ懐かしい二尊院にもう一度行きたかった。大学生の時少女時代からの親友M代と会津八一の短歌など抱えて行った京都奈良の強烈な思い出のなかの二尊院である。前日奈良の橘寺に泊めて頂き夜を徹してお坊様と語った後ふともらした「明日京都に行くけれど泊まる所が決まっていない」の一言で「わたしの姉の嫁ぎ先を紹介します」と宿泊所として由緒ある二尊院を提供してくださった。あの晩は奥の静かな座敷(時折鹿威しが響くだけ、、、)で素晴らしいお料理を振る舞われ立派な夜具にくるまって熟睡したのを昨日のように思い出す。ここの和尚さまからはその後ずっと達筆の年賀状を頂いていた。
N子は今年出張で4回も京都に出向いたようだ。そのとき得た情報を一つでも多くわたしとK子に伝えようとしたらしくそれはハードなスケジュールだった。徒歩、バス、地下鉄、タクシーでホテルを朝出たら夕食後までずっと動き回っていた。おかげで歴史と伝統の京都だけでなく今の京都も知ることが出来た。