「父」「母」という表現法

ずっとご無沙汰していた大相撲に新しいヒーローが誕生した。若くそれでいて横綱の風格が既に備わっている。相撲ファンの中にはもう外国人の横綱は要らないという人もいるようだが地球上の垣根がどんどん低くなっている今、外国人でも力が強く横綱の資格のある人がこの地位につくのは自然のことだと思う。日本人だって元々日本の文化の中になかったオペラやバレーの世界で認められている人が何人もいるのだから。
しかしここで白鵬関に、余計なお世話かもしれないが一言だけ言いたい。モンゴル相撲の横綱夫妻の両親について記者団から質問されたときの答え方についてだ。彼は「お父さんは」「お母さんは」と言ったがこんなときやはり「父は」「母は」と自分の親を聞き手に対して一段へりくだって表現して欲しい。家庭内で尊敬する両親を「お父上さま」「お母上さま」や「お父さま」「お母さま」などどう呼ぼうが構わない。しかし外に対してはやはり「父」「母」(この表現は英語ではmy father,my motherに当るから特別の場合以外は「わたしの」をつけなくても誰の父母が分かる)と表現したら横綱としての品格が更に増すというものだ。もう誰かがこれを指摘していたら白鵬関、ご免なさい。