アーティチョークの思い出

駅前の花屋で今日、初めてアーティチョークの花を見た。奇麗だけれどこの植物はどの部分が花びらでどの部分が花心かもよくわからない。しかし珍しかったので写真を一枚撮った。ヨーローッパの美術館へ行くとこの植物が磁器や銀器の蓋付き容器のつまみとしてデザインされているのを良く見かける。そして食べると美味しい。朝のマルシェでは新鮮なのが売っていた。食べ方は茹でて一枚ずつ厚みのある葉っぱ(これは葉っぱなのだろうか。いや,葉っぱは他にあるから、では「ガク」?)をはがしてソースをつけては歯でしごいで食べる。食べるのはちょっとまだるっこしい。最後に残った芯が一番のご馳走。
ある夕食のとき家族の囲むテーブルの真ん中に茹で上がったばかりのアーティチョークを出した。食べ方がユニークだから親子5人でのんびり楽しみつつ一枚ずつ葉をはがしては最後の芯を目指しているときだった。K子が「ワア〜ッ」とテーブルの中心にあったアーティチョークのお皿から手を引っ込めた。思わず椅子から立ち上がってよく見るとなんとまあ、大きな青虫が葉っぱの間で茹で上がっていたのである。それっきり我が家ではこの野菜が食べられなくなった。あの日のことを思い出すのである。