送別会

昨夜はLさんとのお別れ会だった。なんと15人もの男女がこの2年に亘る彼女とのお付き合いを思い、名残を惜しんだ。私にとっても同じこと。Lさんは背がすっきりと高く栗色のストレートヘアーを長くのばしている美女。賢く、人をそらさぬ心の美しさも持ち合わせて仕事をこなして来た。この2年間、わたしはこの人が外国人であることを少しも意識しないで付き合っていた。ところが帰国が決まって日一日とタイムリミットが近付いて来ると今度は彼女が月の世界に帰って行くかぐや姫のように思えて仕方ない。実際月ほど遠くはないけれどかの地へ飛び立っていく。母国でなかなか入学を許されないトップクラスの大学院で国際政治を学ぶことになったのだからお別れは悲しくなく、新しい門出を喜ぶ会なのだということ。数年後には国の外務省でか、それとも国連のような場所でか、必ずやもう一段も二段も成長したのっぽの美女を発見することが出来るだろう。