電話ごっこ

「ママ、携帯を持ってちょうだい」と子供たちに何度言われただろう。待ち合わせのときいつも忙しい若い世代は便利な携帯に頼って「ちょっと遅れ気味」と一声電話したいときがあるようだ。また待ち合わせの場所がずれても「今どこ?」の一言で無事に会うことが出来る。
一方夫は、アップルの情報に強いから携帯が出たら買おうよ、それまで他のを持つことはないよ、といつもわたしを牽制して来た。約1年前アメリカで初めてiPhoneが発売されるといやがうえにも購買への意欲が高まって日本上陸をひたすら待っていたのである。一昨日都心へ出たついでにソフトバンク旗艦店へ行ってみると品薄はとうに解消して売っている。列に並んで1時間、契約に1時間でとうとう手に入れた。昨日今日とまるで新しい玩具を手に入れた少年のようにマニュアル本と首っ引きでiPhoneに向き合っている。夜になって固定電話の子機を持ってきてソフトバンクでもらったばかりの新しい番号にかけろとの騒ぎ。たったの1メートルしか離れていないところで「もしもし」「はいはい」と電話のやり取りのテストをする。まだ仕事場から帰宅していないだろう子供たちの家にも電話して呼び出していると喜んでいる。もう写真も入ったらしい。次はDVD。わたしは最初ベッリーニの「清教徒」を入れて楽しみたい。とうぶんiPhoneはいい遊び相手になってくれそうだ。Macの製品はすべて手にとり試してみたい人である。