野良猫母子

浜辺の茂みに猫が住みついている。三毛の母猫がこの春生まれた子猫達を公開しはじめた。子猫達は自分の境遇を悲しむ様子もなく無心に風に揺れる木の葉や草に戯れている。小さい物は本当に愛らしい。私は餌を持って行かないがいつの間にかこの親子は私の足音を聞いてねぐらから飛び出してくるようになった。母猫は私の前でごろんと寝て腹部を見せる。「あなたに服従しています」の意味だ。「ごめんね。食べる物を持って来ないで、、、」なんて言いながらしばし頭をなで、お腹をさすってからウオーキングを開始する。
2、3年前にも野良猫母子がいた。通りすがりのファンが多くいてついた名前は「ももちゃん」だった。次々子供を産むももちゃんをかわいそうに思った人が家で飼う事にした。それでこの親子はちりじりになってしまった。
海辺の茂みの生活は厳しい。長生きはしないだろう。だれか親子をひっくるめて飼う人はいないものか。