ベトナム餅米の栗おこわ

ジュネーブの冬、町にはパリと同じように焼きぐりの屋台が出た。マロン ショーと書いてあって買うと新聞紙を三角の筒に折って熱々の焼きぐりを入れてくれたものだ。美味しかった。
昨日栗の到来ものがあった。大歓迎だが調理となると敬遠したい栗である。一番簡単なのは茹で栗だがいつもこれでは調理したとは言えない。今日は重い腰をあげて久しぶりに栗おこわに挑戦した。固い皮を剥くのはどうやっても大変。切れる小型ナイフを用意して栗は熱い湯に少しの間付けておく。こんな準備をしても固くて剥きにくいものは剥きにくい。4、5人分の栗ごはんを炊く為には剥く栗の数も相当だ。ゆうべは「根気を養うのにいいわよ。私と一緒に栗を剥きなさい」と母に言われて手伝った少女の頃を思い出しながら下ごしらえをした。
ジュネーブに滞在中も栗おこわは何度か拵えた。餅米は中国食品店(日本食品店はあの頃なかった)でベトナム餅米を手に入れた。調理に使用する鍋は今日本で大流行りのルクルーゼで水を米の75パーセントしか入れないのが私のやり方だった。
今日は土曜日。午後から講座のある日だ。晩ご飯の準備で帰宅後慌てないように午前から拵えた。出来上がりは上々。そして栗おこわ、茶碗蒸し、それと柿、リンゴ,きうりのおろし和えという今夜のメニューは帰宅後3、40分で準備出来た。秋らしい美味しい夕食だった。