闘病中のN子さん

闘病中のN子さんに電話してみる。肺がんの手術で梗塞を併発した彼女。思わぬ闘病生活を余儀なくされている。ご主人の説明に依ると足の麻痺は軽く今ではすたすた歩けると。腕の麻痺は残っていて不自由しているとのことだ。しかし問題は発話。梗塞の深刻な影響は発話という機能にダメージを与えた。ほんの短い易しい語彙を絵で見ても音として出せない。言葉に深い関心があり英語も堪能なこの人から言葉が失われている状態を考えると恐ろしくなる。リハビリも苦しい日課らしい。でも長島茂雄氏の例もある。時間はかかるだろうけれど確実に一歩一歩回復してほしい。それでもこの頃は私が見舞いに送ったCDを聴いているとご主人はおっしゃった。
当分私の日常はゆったりしたものになる。しかし翌日の準備のない夜はなにか手持ち無沙汰。久しぶりに映画「永遠のマリア カラス」を観たが何かし忘れたような変な気持ち。