別れのときは近いのか

タラの様子がとても心配だ。この1ヶ月で2キロ、即ち今までの体重の3分の1を減らしたのだ。耳の病気はまあまあだがそのため飲ませている薬が強過ぎるのか。食欲がない。大好きな出窓にもいつの間にか登れなくなってしまった。四肢が弱ってしまった。だから私は暇さえあれば彼女の体を撫でぎゅっと抱きしめる。これも時には嫌みたい。今日は仕事先で沢山の花をくださった方がいた。そのなかにタラの好きなかすみ草が何本かあった。花瓶に挿すとクッションに寝ていた彼女はおもむろに起き出して来て花の中に顔を突っ込んで小さな白い花びらをいくつも食べた。「いくらでも食べて!丸坊主になってもいいわよ。栄養になるなら」という気持ちだ。この先を想像するとぞっとする。家に来て17年いつの間にか我が家に欠かせない存在になっているのだから。