「清教徒」

3000円で6枚。オペラアリアがぎっしり詰まっているCDが気に入っている。何度も聞いているうちに名歌手達の個人的癖がしっかりわかるようになった。歌を聴いて誰が歌っているか当てるのが面白い。その中で特に好きになったのがビクトリア ロス アンヘルス。清らかだが何処か強さも感じる歌声がこの人をもっと聴きたいと思わせた。そしてみつけたCDが1枚。「オーベルニュの歌」だ。フランスの民謡集で何度聴いても聞き飽きない。これを聴いているとかつての恩師がヨーロッパ留学時代に集めた民謡を毎週歌った昔にまで私の記憶は遡って行くのだ。かつての恩師は今病床にある。
今日は「清教徒」を観た。エルヴィーラを歌うのはグルベロバ。素晴らしい歌声と技術に支えられたエルヴィーラである。恋人役を歌っているブロスの澄んだテノールで「A Te O Cara」がいい。私の好きなアルバレスより更に高さを感じる声だ。恋敵もエルヴィーラのおじ役も皆高度な歌唱力と演技に支えられた素晴らしい歌手だ。舞台の色彩が柔らかい。清教徒達の衣装が舞台の時代を物語る。何度観てもいいオペラだ。今度はこれを映像なしCDで聴きたい。