フランスオペラ「夏の夜の夢」

夫が朝から出掛けた。「今日はどこ?」と訊ねると「コンパ」と答えてからリタイアした年寄りが言うのはちょっとおかしいと思ったのか「のようなところ」と言葉を繋いだので笑ってしまった。夜遅くご帰宅とのことで私には願ってもない一日となった。午前中近所でしなければならないことをいくつか終えるとオペラを2つ観た。
清教徒」を再び丁寧に観た。グルベローヴァの技巧の凄さにまたまた感嘆する。相手役のホセ ブロスはこのオペラで急に抜擢されてその後の活躍に繋がったらしい。本当に高音がきれいな人だ。オペラをDVDで観るとここは?と思う所を何度も繰り返して観て聴けるのが嬉しい。次に「夏の夜の夢」をみた。「ミニョン」の作曲家A.トマの作品。お話はシェークスピアの戯曲のオペラ化でなくてシェークスピア、エリザベス1世が登場する。歴史上の人物の恋のドタバタ劇で最後まで楽しめた。イギリスの話だが作品はフランス人が作曲したフランス語のオペラだ。英仏海峡ユーロトンネルで繋がれた記念として上演されたそうだ。最後はエリザベス1世とシェークスピアが手を取り合ってトンネルに向かって立つシーンで終わる。立て続けに2つ観るにはエネルギーが要るなあと思った。
タラの様子
今日は一日家にいたのでタラの様子を観察した。もう水しか飲まない。わたしがキチンにいると水を飲みに何度かよたよたやって来た。そのときを利用して「美味しい物をあげるから食べてね」と言いながら缶詰を開けてやる。「パカッ」という缶詰を開ける音にはちょっと反応するけれど皿に入れた食べ物を口先に持って行っても匂いを嗅ぐだけ。冷蔵庫には開けても食べてもらえなかった缶詰がいくつも並んでいる。缶詰を開ける音で食欲が出ないかと毎回新しいのを開けているのだ。元気なときの半分以下の重さになってずっと寝ている。ついこの間まで気になっていた数秒硬直するような症状はないが本当に消えてしまいそうに小さくなった。もう毛繕いも顔を洗うこともない。だから体は艶もないし汚れてしまった。私はそんなタラをそっとなでるだけ。