絵の中のきじとら猫

竹橋の近代美術館で藤田嗣治展を観た。生誕120年を記念する大きな展覧会だという。宗教画、戦争を題材にした作品まで含む100点にのぼる。広いとは言えないスペースに100点もの作品だから丁寧に観ると結構疲れた。一番引き込まれたのは画家本人の自画像だった。自画像の中には絵の具の他墨や硯と言った純日本のものもかき込まれていて興味深かった。自画像のなかには口回り、胸、四肢が真っ白な若い猫が描かれていた。2日に天国へ行ってしまったわが愛猫とそっくりの猫を見てはっとした。猫がかき込まれた作品は他にいくつもあった。カタログは止めて「猫の本」を買って帰宅。今夜はこれからゆっくりページをめくろう。