直感だけで買った本

新聞広告を見たその日、内容はどうであれ読みたいと直感だけですぐ書店に走り購入したのがこの本、「カルメンの白いスカーフ」である。実は教文館で買う時店員に「カルメンの赤いスカーフ」を見つけているんですが、、、と言ったほどタイトルもうろ覚えのままで買いに行ったのだった。結局忙しくて読み始めたのはつい先週。しかし読みたいと思う直感は正しかった。この世にこんな素敵なしかも40年も続いている交わりがあるのかと驚愕し、一気に読み終えた。一中学生のファンレターから始まった世界の歌姫との交わりのお話。いたく感激した。第1部では想像以上に違う世界にいた2人の交わりのきっかけと深まって行く付き合いを物語り第2部ではシミオナートの誕生から歌手になるまで第3部では戦後活躍した歌手の中で一番長寿で今なお活躍するその姿を生き生きと温かく描いている。この本の凄いことは著者が単なる研究者や伝記作家ではなくシミオナートと心を通わせて、信頼されて来た人だというところ。2人それぞれの人生、シミオナートの周辺にいたカラス、カラヤン等芸術家達のことまで、どのエピソードも私には宝石のようで素晴らしい読み物だった。しかも文章が知的でなめらかで心地よかった。
今日はMから本が2册届いた。「日本語の森を歩いて」と「ラブレーの子供達たち」。仕事も家事も忙しい。そして読書もしなくては、、、