沈黙は金なり

風邪を引いても生活のペースを緩めなかった。この6、7年風邪を引いたことのない私はちょっと風邪を甘く見てしまった。その結果は喉の異常という形で表れた。掠れ声しか出ない。仕方なく今度は喉の専門医を訪ねた。久しぶりに出掛けたK病院は医療機器もすっかり一新していた。喉の異常をカラーの画面で見せられて納得。先生の説明では咳と声の使い過ぎで声帯が腫れ上がってしまったという。下手するとポリープが出来る、、、とおっしゃった。さて困った。私の仕事は口から出る言葉がなければ成立しないもの。「芸能人は歯がいのち」というコマーシャルがあったが私の仕事は声がいのち。取りあえず明日の仕事は休むことにした。こんなことで仕事のキャンセルとは情けない。しかしその後更に責任重大な仕事が続いているのでこれが最良だと思う。明日もう一日喋らなければ良くなるだろう。処方された薬は効いているような感じだ。取りあえず沈黙は金なりだ。
そんな私を可哀想に思ったか夫は印西の温泉に行こうと言う。からっと晴れ上がった青空の下での温泉、サウナ、岩盤浴は喋ることを禁じられたお喋りが静かにぼーっとするには最適だった。帰路大規模な園芸店に寄って草花、ハーブの苗、肥料、草むしり用のキャスター付き腰掛けなどなど買い込んだ。