当分おやつは干しあんず

夫は最近朝食にライ麦パンを食べたがる。ライ麦パンでおいしいのは近所のスーパーで見つけることができない。而して時折わたしは味のいいライ麦パンを求めてデパートに寄る。今日は最近リニューアルした仕事場近くのSデパートの地下食品売り場に寄った。なんだか恥ずかしくなるくらい白く明るい店内、あちらからもこちらからも食欲をくすぐるいいにおいがする。出店している店も大幅に入れ替わった様子だった。肝心のライ麦パンを手に入れれば後はぶらぶら様子見だけである。そして発見した。T商店が出店しているのだ。この店に行けば求める食材は必ず見つかる。よくぞこの田舎にいい店が来てくれたものと嬉しくなった。新宿へ行ったら帰りは小田急に必ず寄って、、、なんて考えなくていいのだから。その上我が好物、干しあんずが今日は目玉商品として量り売りされているではないか。1キロ買って帰った。当分おやつはこれで良い。
帰宅して荷物を置いたところで夫がメールが沢山来ているよと言う。パソコンの所へ行って次々と開けて読んだ。亡くなった米原万里さんについて書いてあるものばかり。「不実の美女、、、」を読んで感銘を受けて以来、わたしはいつも講座の中で米原さんとこの素晴らしい本を紹介してきた。何人もの人がそのことを思い出して米原さんの才能を惜しんだメールを送ってよこしたというわけだ。米原さん、あなたの才能の終焉をここにもあそこにも惜しんでいる人がいるのですよ。あなたの魂の安らかであることを。