夫がペーパーをパソコンに打ち込み始めてから随分経った。小難しい数式や記号が並んだ文を打ち込む分、神経を使うのはこちらもよくわかっている。しかしいつも付き合わせなくてはならない顔をしかめることはないのに、、、とも思う。いつも明るく関西風のジョークを飛ばす夫の打って変わって気難しい様子に辟易するだけでなく共有にしているG4とG5を殆ど夫に占領され私はメール、ブログ、検索の楽しみも、勿論オペラのDVDを観る喜びもなく夫の仕事の合間をかいくぐってちょこちょことこなすだけ。「もうつかってもいいよ」といわれるのが夜遅くだったりする。仕方なくいつまでも続く事ではないと一人自分を慰めている。
今日春5月から始まった仕事が終わった。講座に参加してくれた方々の支持を得て無事に最終日を迎えた。1時に授業が終わって空いたお腹を抱えて大勢してバイキングに飛び込む。3時頃まで食欲を満たし大いに喋った。お隣に座ったO氏は16回の授業を皆勤で過ごした人だが同時に私の講座に対する厳しくそして温かいコメンテーターでもあった。授業における男性の存在というのは興味深い。彼らは最初、女性の参加が多数を占める講座、女性が講師をつとめる講座に戸惑い、斜に構えて授業を受ける。それが何度目かで講座内容の魅力にすっかり取り付かれ劇的に変化する。周囲の女性達とも良く喋り色々な質問をし、ときにはミスを指摘するほどに注意深く耳を傾けてくれるようになる。宿題も完璧だった。彼もそんな一人だったと思う。食事しながらこれまでの仕事人生の一端を話してくれた。周囲にいた女性達も夫以外の男性の飾らない本音に興味津々の様子だった。最後に手渡されたオレンジ色と白のバラのブーケは嬉しかった。これから約1ヶ月わたしの遅い夏休みだ。