アラーニャが歌うセレナーデ

素晴らしい秋の晴天。夏の名残の強い日差しと心地よい秋の風。まだしまってなかった袖無しのブラウスを着て自転車でお使いに行った。一年先まで楽しむことが出来ない夏の日差しを肌に刻み付けたくて。でもこれはなんとも勝手な事。つい最近まで肌を焼きたくないと長袖を着たり日焼け止めクリームをたっぷり塗ったりして出かけていたのだから。
私の夏休みは穏やかに過ぎて行く。旅行を計画するでもなくただ平凡な日。午後は録画してあったオペラのDVD化(今日は「シャモニーのリンダ」)をしてこれと平行して先週買ったCDを聴いた。強い日差しをよけるため厚いカーテンをして薄暗くしたリビングでエコーネスに座ってアラーニャの歌うセレナーデを聴いた。聴きはじめて何曲目かになったとき「はて、これは?」と思って解説をめくった。これが「美しいパースの娘」で歌われるセレナーデか、、、でも全部知っている、なぜ?記憶がよみがえった。子供達が小さい頃よく歌った「小さい木の実」のメロディーではないか。慌ててサファリを立ち上げて「美しいパースの娘」、「小さい木の実」をキーワードに検索してみると出た!「小さい木の実」は
父を失った少年に父の言葉を胸に強く生きよと呼びかける詩の内容だったと思う。オペラではヘンリーが恋人キャサリンに歌うセレナーデだが。アラーニャの歌うセレナーデは彼の実弟二人のギターを伴奏に切々とした響きがロマンティックな気分にさせる。このCDにはパリ コンサートで歌っている曲も数曲入っている。華やかなオーケストラとの競演も良いがこんな優しいギターの音色をバックというのも趣が違っていい。