師走の町を右往左往

今年もあと1ケ月を切ったと思うと日々少しずつやり残したままのことが気になった。今日は一気にいくつかやろうと決心した。園芸用の土の購入、郵便局へ行くこと、クリーニング屋へ行くこと、夫のライ麦パンを確保すること、それに温泉へあたたまりに行くこと。大きなスーパーへ行ってもこの全く性格の違う用事をいちどきにぱっと終わらせられない。早めの昼食をとって出発。用事と用事の間には郊外の温泉で1時間半ばかり休むことも織り込んでだから大変だ。日暮れの早いこの時期、瞬く間に日が暮れてしまった。しかし今夜は満月。花見川の上に大きなオレンジ色の月がかかっていた。そしてわたしは何か幸せな気持ちになった。
帰宅してポストに郵便物を見つけた。部屋に入るのももどかしく急いで包みを開く。美しい仕上がりの本。これは新しい出版社の船出。発行人としてのKのデビューでもある。夜遅くになってメールを1本書く。タイトルは彼の今後の活躍を祈りつつ「Bon Chance!」である。