もう一つの第九

正月料理準備の手を休めて今夜はN響の第九を聴いた。毎年歌い手も変わり時には指揮者も変わり違った味わいの第九を聴くのは楽しみだ。
去る24日は誘われて郊外の教会へオルガンコンサートを聴きに出かけた。しかし教会にはオルガンは見当たらずあるのはキーボードとピアノだけだった。ニューヨークにある有名なJ音楽院でオルガン専攻で修士を取ったというオルガニストはキーボードを演奏したのだった。これには相当びっくりした。しかし2時間のコンサートの内容は本当に立派だった。ベートーベンの第九シンフォニー1楽章から4楽章の歓喜の爆発までを間に各楽章から数小節ずつ演奏しながら語ったのだ。それは一つの信仰告白でクリスマスの宵に相応しいコンサートだった。最後は歓喜の歌を会衆一同で歌うという趣向に大いに感激した。それにしてもこの宗教家にしてオルガニストの彼にぜひパイプオルガン演奏のチャンスをあげたいものだ。