こちらが食事の時間だというのにF夫人から電話。緊急の電話だという。嬉しそうな弾んだ声だった。このところメトの「サムソンとデリラ」のDVDを鑑賞中の彼女は聴衆の中に彼女が大ファンと任じているチェチーリア バルトリの姿を見つけたのが嬉しくて緊急の電話になったわけだ。ベルカントの素晴らしい歌唱法を身につけているバルトリが我々とおなじ側にあってオペラを観ていることを余程嬉しく思ったのだろう。わたしは今日メトの支配人だったヴォルピーが書いた「史上最強のオペラ」の第1ページをめくったところ。「読み終わったら廻すから、、、」と言って食事のテーブルに戻った。