コートを脱いで、スカートをはいて

庭に出ると日差しが優しい朝だった。花に水をやるわたしの背中に春の温もりが一杯。もうコートも要らない。脱ぎ捨てた。そしてスカートをはいた。身も心も軽い。銀座で観た「サン・ジャックへの道」はなかなか面白い映画だった。現代社会の誰もが大なり小なり抱えるストレス、病気、失業を絡めてサンティアゴ デ コンポステーラへ巡礼に出かける男女を描いた映画だ。欲からスタートした巡礼が登場人物一人一人にもたらしたものは「他者を受け入れる」という最大の贈り物。見終わって気分が良かった。さらに教文館で「はらぺこあおむし」の展覧会まで観て一日を満喫した。