偶然か必然か

先週の土曜日のこと。アンクルンの練習に出席するため一駅だけ電車に乗った。1週間の疲れが出ていたので座席を見つけてやれやれ。腰をかけてふとお隣さんの膝の上を見ると英文の路線図があり「I駅」のところをしっかり押さえている指先が見えた。海外でも国内でも知らぬ土地へ行くと私も同じような仕草をするから目線をその人の顔の高さに移した。私の動きを察したのか相手もこちらを向いてにこっ。「どちらから?」との私に応えてアンさんは「アイルランドから」と。「そう。昨日までわたしはウエールズからの古い友達に東京を案内したのよ」友人を訪ねて初めての東京から郊外のここまでやって来たのだという。私に声をかけられて内心ほっとしたようだった。I駅で降りる偶然が重なって彼女を迎えに出ているはずの日本の友達と会うまでの約10分の間色々話した。小さな出来事だったがその後彼女の友人Tさんからメールが来た。そして何度かのメール交換の後我々にはどうも共通の知り合いがいそうだということが分かった。電車の中の偶然の出会いーはるばるヨーロッパからやって来た一人の女性を介してーから同じ地域に住み同じ年代の2人の共通の友人にまでたどり着くとはちょっとびっくり。今日のTさんのメールはその内会って色々話しましょうと結んであった。