マノンの深紅のドレス

パリ 国立オペラ座衣装展を観た。開催場所は銀座のど真ん中だというのに一般受けしないテーマだからか会場は訪れている人も少なくゆっくり観たい私にはうってつけだった。出展品の数は少なかったが丁寧に観るとつかれる。このくらいが限度かなとも思う。
私にとっての圧巻はルネ・フレミングがマスネのオペラ「マノン」の第3幕で着用したドレス。マノンは深紅のドレスで現れ多くの男どもを前に自分の美しさを誇示する。その本物が目の前50センチのところにあった。真っ赤な中のドレスに赤銅色の中央が開いたドレスを重ね着する。袖口のレースが豪華。いくらDVDの映像が鮮明でもドレスの生地の織り模様までは見えない。膝をついて目を近付けて丁寧に見た。他にミレッラ・フレーニが「アドリアーナ・ルクルーブル」で着用したドレスや「バラの騎士」のオクタビアンの衣装など。バレー「眠りの森の美女」の衣装も。このように小さいけれど見応えのある展示が繰り返されると良い。
4月というのに恐ろしい寒気が続いていたがそれが少し収まって銀座のドッグウッドも満開。それに桜通りの八重桜がとても素敵だった。今日は衣装展を見ただけ。あとは山野楽器でDVDドミンゴの「カヴァレリア・ルスティカーナ」を買って八重桜の下を通り大急ぎで東京駅に向かった。。