リコーダーとチェンバロ

市原の奥まったところでリコーダーとチェンバロのコンサートを聴いた。まず市原という里山と田園という地域にハープシコード工房があること事態が驚きだった。今でこそ住宅地になっているけれど少し前までは人里離れた里山の一角の静かなところだったろう。大きなしかし一見普通の民家に見える家に典雅な姿と音を出すハープシコードが何台もあった。今日はリコーダーとチェンバロ奏者ご夫妻の演奏。バッハ、ヘンデルをはじめ大きな曲がいくつも演奏された。家の周囲は鶯のさえずりが聞こえるだけ。この世の生活音は殆ど聞こえないような静けさで家の中は17、8世紀の音楽が熱く満ちていた。昔の王侯貴族の楽しみの中にいるような感覚さえあった。
行きはタクシーでさえ迷いそうなほど目印になる物がなかった。帰りは好意で駅までマイカーに乗せてくださった音楽の先生とまたまた迷って市原の里山を少しの間さまよった。音楽はいいものだ。聴衆として来ていた二人の音楽家と知り合った。ハラハラ(タクシーのメーターがどんどん上がって)、ブルブル(真冬の寒さで)、ワクワク(素敵な楽器を見て触れて聴いて)の半日だった。